電子帳簿保存法や電子インボイス制度に向けて社内の販売管理システムの追加改修に迫られている企業様は多い事でしょう。また昨今のDX化ブームにより、自社の販売管理システムを事業のデジタル化に合わせてシステム改変やリプレースを検討している企業様も少なからずいるかと思います。
デジタル化が進む中、自社内だけに留まることなく、取引先相手との受発注業務や請求業務、銀行との入出金業務などのインターフェイスを兼ね備えてビジネスの合理化を一層高めて行かなければなりません。
しかし販売管理システムは企業の基幹システムであり、切替えには時間やコスト、プロジェクトの体制、時期など様々な負荷要因が大きくのしかかり、そう簡単に切り替えられるものではありません。それが理由となり全体の見直しまでは時間が取れず、目先の制度改正や機能改修をひとまず繰り返している企業様が多いのではないでしょうか。そのせいで全社的な生産性が上がらないという悩みも少なくありません。
そこで電子帳簿保存法や電子インボイス対応を是非、販売管理のリプレースチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか?販売管理のリプレースはシステムの入れ替えだけでなく、業務のフローを改めて見直す事ができ、改めて自社の最適な業務フローを時代の変化に合わせて改変することができる良いチャンスです。そして今までカスタマイズ対応が避けられなかった自社固有要件の機能やスペックにおいてもITの進歩により標準機能で実装されていたり、連携ツールを活用することで他システムの親和性が一層向上しています。5年、10年と今までシステム変更をしてこなかった企業様においては大きな変革と期待がそこにあります。
さらに販売情報のビッグデータをタイムリーでスピーディにそしてローコストで販売分析が実現できるサービスラインナップも拡充され、より戦略的な販売管理システムが手に入る時です。
是非この電子帳簿保存法や電子インボイス対応、そしてDX化のトレンドをうまく自社に取り入れ、多様化するビジネスモデルへの対応をされてみてはいかがでしょうか。
ではシステムの導入プランはどの様なものがあるのか見てみましょう。
システムの導入プランとして次の4つの例を挙げてみます。
プラン1:SaaS型システムの導入
プラン2:SaaS型ノーコードツールの導入
プラン3:複数のSaaS型システムの組み合わせ導入
プラン4:既存オンプレ販売管理システムとSaaS型システムとの組み合わせ導入
プラン1 SaaS型システムの導入
従来のパッケージと呼ばれるカスタマイズをせず標準機能で利用するサービスです。標準機能でありながらも継続的な機能アップや制度改正によるバージョンアップが行われ永遠に進化し続ける継続発展的な利用が可能です。データ量の増加に伴うマシンスペックを意識することなく常に最適なマシンパフォーマンスで利用できることも大きなメリットです。業種業界別に特化したクラウドサービスも各社リリースされておりユーザー様の選択肢は広がります。
プラン2 SaaS型ノーコードツールの導入
パッケージサービスではフィット率が低い場合や、自社要件に合った追加機能を短期間で実装しなければならないビジネス形態などに有効なツールです。従来はオンプレミスでベンダーにコストを投じてカスタマイズをという導入手法であったのをクラウドでありながらユーザーフレキシブルで設定が可能なツールです。ノーコードと云えども、しっかり要件定義を行い自社の業務フローをイメージできるようでないと思うように仕上がりません。導入当初は設定代行ができるベンダーの支援と設定後に内製化ができる教育プログラムなどをセットで導入検討をされると効果的です。
既製品では得られない自社特有業務を構築することも夢ではありません。
プラン3:複数によるSaaS型システムの組み合わせ導入
単体のSaaS型システムで機能要件が収まらない場合などに、メーカーを超えサービス同士を組み合わせて導入する手法です。各SaaS型システムの良いところを最大限活用できる導入手法です。営業支援ツールと販売管理、ノーコードツールと債権管理サービス、販売管理と請求電子化サービス、販売管理とBIツール、POSレジと販売管理など最近はSaaS間の業務連携としてAPI連携を標準実装している場合があります。CSVを介さず、人の手で実行をせずともシステム全体を一体感をもって業務利用が実現できることが期待できます。しかし全てが望み通り連携できるわけではありませんので連携項目やスケジュール、タイミング、双方システムのルールと自社の運用をしっかりと定める事が必要です。
アプリを徐々に増やしシステム全体を成長させて行くことも可能です。
プラン4:既存オンプレ販売管理システムとSaaS型システムとの組み合わせ
どうしても既存システムを入れ替える事ができない事情の場合、機能拡張をSaaSで補うケースも検討のひとつです。ここで壁に当たるのがやはり業務連携にともなうデータ連携です。しかし自社内のオンプレ製品とSaaSとのAPI連携は極めて難しい構築であると思いますので、そこで活躍するのがRPAです。RPAはそれほど目新しいテクノロジーではありませんがデータ転送や処理実行などユーザーサイドでシナリオを作成してスケジュール化できるのでとても便利です。既存の販売管理システムに追加で機能開発をするより外部のサービスとこの様にRPAで連携させる事でローコストでありながら状況変化への対応もフレキシブルに行うことができるため期待できます。
まずは直近の課題解決にSaaSと組み合わせ、時期を見て既存システムをリプレースといった段階導入手法も可能です。
4つの導入プランは如何でしたか。時代の変化とともに企業のビジネススタイルが変わり、従業員の働き方も変わり、今までの様に業務をレガシーシステムに合わせているようでは、DX化の道のりは遠いでしょう。電子帳簿保存法、電子インボイス制度のトレンドを活かし自社の販売DXの構想を描いてみてはいかがでしょうか。販売DXの先には営業DX、経営DXへとまだまだ企業のDX化が続きます。
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